明確なキャリアプランを設定することで、パフォーマンスの向上やモチベーションの維持、さらには人生の質の向上にまで影響を及ぼすことが分かっている。とくにチームの一員として、スケジュールに沿って業務をこなす介護職のような職業では、個人の目標を見失いやすく、自らキャリアプランを立てていくことがすすめられている。キャリアプランと一口に言っても様々な種類がある。まず長期的な目標に向けたプランから組み立てることが多い。
介護職だと認定介護福祉士の資格を取り施設のマネージャーになる、他の介護スタッフを束ねる立場になり人材育成に貢献する、施設の運営に関わりより良い介護環境を作る、といった目標が一般的だ。そして長期的な目標にたどり着くまでのプランを、中期目標をもって作っていく。この時点では、ある程度の期限を設けることが多い。例えば、3年以内に実務者研修の資格を取り、副主任やサブリーダーの位置につき、翌年には介護福祉士の資格を取り主任になる、という具合だ。それに伴い、研修や勉強会に参加するという付随した目標を掲げるのも有効である。
最後は、中期目標に向かって今日からできる短期的な目標をこなしていくプランだ。新しい作業の手順を今週中に覚える、施設の利用者の顔と名前を全て覚える、利用者と笑顔で接する、仕事仲間に丁寧に接する、資格の勉強を始める、自己分析をするといったことだ。資格に関しては、介護職員初任者研修や福祉用具専門相談員などの、介護初級の資格の取得も短期目標に入れてもいいかもしれない。